高校卒業後の進路のこと、そろそろ考えなきゃと思っていても、「何から考えればいいんだろう」「将来やりたいこともないし…」とどうしても悩んでしまいますよね。
大学の決め方は人それぞれ。正解はありませんが、「自分に合った順番で考える」ことが進路を決める近道です。この記事では、「あなたに合った大学の決め方」を診断し、5つのタイプ別に解説します。
それでは、まずは診断からスタートしましょう!
あなたの進路はどこから?高校生向け「大学の決め方タイプ」診断
さっそく以下のチャートに沿って、自分のタイプを確かめてみましょう。
あなたはどのタイプに当てはまりましたか?ここからは5つのタイプ別に、進路を考えるはじめの一歩を解説します。
職業逆算タイプ
高校生の時点で、将来なりたい職業が明確なあなた。「職業逆算タイプ」の人は、まずは職業と学問の関係性をよく調べましょう。
職業には、①特定学部を卒業する必要のある職業(例:医者)、②必要な資格や免許を取得できる学部がいくつかある職業(例:教師)、③学部や資格の制限がない職業(例:民間企業の事務職)があります。例えば、医者になるためには医学部を卒業し、国家試験に合格して医師免許を取得しなければなりません。どんなに独学で学んでも、その他の学部卒では医者になるための国家試験を受けることができないのです。
あなたが希望する職業は、3つのうちどれにあたるでしょうか。学部や資格による制限がある場合、それをクリアできる進学先を考えると候補が見えてきますよ。
<ここから考えよう>
- 関係する学部を卒業する必要があるか
- 資格・免許を取る必要があるか
- 学部や資格による制限はない場合でも、学んでおいたほうがよい学問があるか
興味関心タイプ
興味があること・好きなことが明確なあなた。「興味関心タイプ」の人は、自分の興味関心と学問の関係を調べましょう。
多くの場合、物事には関係する学問が複数結びついています。例えば、スポーツが好きな場合。身体のパフォーマンスを上げるなら医学や栄養学、スポーツチームを盛り上げるならマーケティングや経営学、運動器具やスポーツ用品を作るなら人間工学…など、様々な側面で様々な学問が絡みあっています。オリンピックの季節になると、より速く泳げる水着や、速く走れるシューズが話題になることがありますよね。例えばこれらの開発には、体の動きを力学的に研究する「バイオメカニクス」という学問が活かされているんです。水泳なら、水中でのキック動作の筋肉の動きを分析し、よりキック力を向上するための身体の使い方を研究。その研究結果が、水着の性能向上に繋がっています。
このように、「どこが好きなのか?」「どのように関わっていきたいのか?」と具体的に考えると、より進路のイメージがクリアになるはずです。
<ここから考えよう>
- 興味関心のあることを取り巻く仕事は何か
- 各仕事に紐づく学問は何か
- 自分の興味関心が一番近いところはどこか
進学先への憧れタイプ
「あの大学かっこいい!」「あの先輩と同じ学校でキャンパスライフを送りたい!」など、進学先への憧れを持っているあなた。「憧れやイメージで決めるのはNG」と言われがちですが、純粋な憧れも立派な理由。好きという気持ちは、勉強を頑張るエネルギーになりますよね。そんな「進学先への憧れタイプ」の人は、その大学についてより詳しく調べましょう。
このタイプがはまりやすい落とし穴は、「こんなはずじゃなかった…」というミスマッチ。「都会的なキャンパスライフをイメージしていたのに、実は学部によっては地方のキャンパスだった」「すごい量のレポートを書かなければならず、思ったより時間の余裕がない」「学生の雰囲気がなんとなく合わない」といったミスマッチは、できれば避けたいですよね。
実際に足を運んだりして、憧れ通りの大学かチェックしましょう。
<ここから考えよう>
- 高校生向けのオープンキャンパスに参加しよう
- 具体的に何が学べるのかチェックしよう
- 理想のキャンパスライフを言葉にして、本当にその理想を叶えられそうか?をチェックしよう
課外活動重視タイプ
「留学したい!」「部活動に力を入れたい!」など、学部の勉強以外にやりたいことがあるあなた。「課外活動重視タイプ」の人は、制度の詳細や、求められるレベルについて詳しく調べましょう。
留学の場合、使える制度が大学によって大きく異なります。制度によっては自分の希望が叶えられないこともあるので、事前に整理しておきましょう。部活動に力を入れたい場合は、「入部後に活躍できるレベル」に自分が達しているか調べましょう。スカウトされるレベルかどうか、がひとつの基準になります。特に大学の部活動はレベルが高く、多くの時間を費やします。周囲とレベル差があると、活動についていけなくなることも。高校生のときと同じような負荷ではないことに注意しましょう。
また、スポーツ推薦で進学する場合も、ケガなどのリスクはつきもの。リスクヘッジのために、学力のレベルが合うかどうかも確認しておきましょう。
<ここから考えよう:留学編>
- どんな留学制度があるか(短期留学、交換留学、など)
- 留学先にどんな国・大学があるか
- 費用はどのくらいかかるか
- 留学制度を使うための難易度(TOEFL○点以上、など)
- 留学に行った場合も、留年せずに卒業は可能か
<ここから考えよう:部活編>
- 部活のレベルが合っているか
- 学力のレベルが合っているか
じっくり決めたいタイプ
まだ自分のやりたいことが分からない、というあなた。「じっくり決めたいタイプ」の人は、”学ぶことを入学後に選べる” 大学を調べましょう。
そもそも、高校生の段階で自分の進路に迷うのは、全く恥ずかしいことではありません。なじみのない学問や職業も多い中で、知らないことに興味を持てないのは当然です。実際に学んでみることで、自分の興味は見えてくるもの。それを叶えてくれるのが、”学ぶことを入学後に選べる” 大学です。例えば東京大学では、「学部2年生のタイミングで、3年生から通う学科を決める」制度となっています。様々な学問に幅広く触れながら、ゆっくり自分の興味を探すことができます。
ただし、このような大学は数が少ないのが難点。また、専攻を決めるときに成績も加味されるので、入学後もしっかり頑張る必要があります。人気の学部ですが、チャレンジする価値はあり。まずはどんな進学先があるか調べてみてくださいね。
<ここから考えよう>
- 進学条件(立地・学費・難易度など)に合う範囲で、融合系・リベラルアーツ系の学部があるか
以上、「大学の決め方タイプ診断」をもとに、情報収集の始め方を解説しました。
高校生の進路の選び方は人それぞれ。先輩や友達の話を聞いていると不安になってしまうこともありますが、ぜひ自分に合った方法で、自信をもって考えてくださいね。
とはいえ、迷ったときは人と話すのもおすすめ。atama+オンライン塾では、無料の面談であなたの勉強のお悩みにお答えできます。