多くの中学生が向き合うことになる「高校受験」。志望校に合格するためには、実際どのくらいの勉強時間が必要なのでしょうか?
この記事では、
- 受験に向けた勉強はいつから始めると良いか
- どのくらい勉強時間をとると良いか
- 受験に向けた勉強は何をしたら良いか
について解説していきます。
また、「効率の良い勉強方法」や、「実際に先輩方がどのくらい勉強していたか」といった情報もあわせて紹介します。
高校受験に向けた勉強はいつから始める?
高校受験に向けた勉強はいつから始めるのがよいでしょうか?
ずばり、おすすめは中3の4月から中1・中2の復習を始めることです。
受験当日までに必要な勉強を完了するためには、2つのポイントを押さえることが大切です。
- ポイント1:中3の夏休み中に、中3一学期までに習った範囲の基礎固めが完了していること
- ポイント2:中3の12月までに、中学校全範囲の基礎固めが完了していること
ここで言う「基礎固め」とは、「各教科・各単元の個別の内容を理解している」状態を指します。例えば、「この二次方程式を解きなさい」という問題があったときに、二次方程式の解き方を思い出せる状態です。中1~中3一学期までの学習内容はとても広いため、夏休み中の基礎固めを目指すとなると、遅くとも中3の4月には復習を始める必要があります。もちろん、志望校の偏差値によって、スケジュールは前後します。詳しくは、本記事の後半「高校受験に向けた勉強って何をすればいいの?」をご覧ください。
また、入試を大きく左右する要素に「内申点」があります。内申点が高くて困ることはないので、中3の4月より前の時期でも、毎回の定期テスト・日々の授業は大切に受け、提出物なども遅れないようにしましょう。
なお、どのタイミングの内申点が入試に使われるか・どのくらい影響するかは、都道府県・入試年度によって異なります。進学予定の都道府県の基本的な仕組みを押さえた上で、昨年度からの変更がないか確認するようにしましょう。
高校受験に向けた勉強時間はどれくらい?
高校受験を経験した先輩たちは、実際いつ・どのくらい勉強していたのでしょうか?学校以外で1日あたりどのくらい勉強していたか、アンケートを実施しました。ここではアンケートの結果をご紹介します。
<アンケート結果:中学生時の学校以外での勉強時間(1日あたり)>
※アンケートの中央値で算出
<調査概要>
- 調査対象:10代の男女333名
- 調査期間:2024年7月1日
- 調査機関:自社調査
- 調査方法:インターネット
- 有効回答数:299
中学2年までの勉強時間
中1・中2のときの、勉強時間の中央値は30分〜1時間。学校の授業以外で、1日あたり30分〜1時間ほど勉強するのが標準的なようです。ただし、地域の上位校(偏差値60〜)を狙う人は、中2から1日あたり1〜2時間にギアを上げていることが分かりました。中1・中2のときは、1日30分でも机に向かい、勉強のペースをつくっておくことが大事。学校での学習内容を復習し、しっかり理解しておきましょう。
中学3年一学期の勉強時間
中3からは、高校受験に向けて本格的に勉強を始める人が多い様子です。1日あたり1〜2時間ほど勉強するのが標準的なようです。地域の上位校を狙う人は、1日あたり2〜3時間ほど時間を確保しています。前の章でお伝えしたように、中3の1学期は中1・中2範囲の基礎固めの時期。広範囲の復習が必要になるため、学校の宿題+αの時間を確保するようにしましょう。
中学3年夏休みの勉強時間
中3の夏休みは、まとまった勉強時間が取れる大切な期間。実際に、1日あたり2〜3時間勉強している人が増え、一段ギアを上げていることが分かります。地域の上位校を狙う人は、1日あたり3〜4時間ほど勉強しているようです。夏休みは、中3の1学期までの範囲について、基礎を固めきることを目指しましょう。そのために、過去に習った範囲で苦手・曖昧な箇所をしっかり洗い出し、計画を立てることが重要です。長時間の勉強になかなか慣れない時期でもあるので、休憩や楽しみを用意して、上手に気分転換してくださいね。
中学3年二学期の勉強時間
志望校によらず、1日あたり2〜3時間勉強している人が多いようです。中3の2学期は、学校の授業も再開し、最後の体育祭・文化祭などのイベントも重なる時期。夏休みほどの勉強時間を確保するのは難しいですが、机に向かう習慣はできるだけ崩さないようにしましょう。前の章でお伝えしたように、中3の2学期は、中学全範囲の基礎固めの時期です。既習範囲を復習しつつ、必要に応じて先取り学習も進めましょう。
中学3年冬休み以降の勉強時間
冬休み以降は最後の追い込みの時期。全体では1日あたり2〜3時間、上位校を狙う人は3〜4時間ほど勉強しているようです。応用問題や過去問を使い、試験対策を進めていきます。受験直前は、毎年風邪やインフルエンザが流行するほか、緊張から体調を崩しやすい時期です。勉強時間の確保も大事ですが、万全の体調で本番を迎えられることが第一。食事や睡眠の時間はしっかり取りましょう。
なお、上記の時間はあくまで週末も含んだ中央値です。平日と週末でメリハリをつけるなど、自分に合った時間の使い方を見つけてみてください。
効率のよい勉強方法のヒント
ここまで学習時間を見てきましたが、その時間の使い方も大事なポイント。長時間ダラダラと机に向かうのではなく、効率的に勉強を進めたいところですよね。アタマプラスでは、5億問以上の解答データをもとに、効率のよい学習方法を独自に研究・発表しています。今回はそこから、受験勉強に使える4つのポイントをご紹介します。
1日の学習時間
学習内容を理解・定着させるためには、「1日30-40分」の学習が最も効率が良いということが分かりました。たまに長時間勉強するより、短い時間でもコツコツ勉強したほうが力が伸びそうです。
中学生のグラフを見ると、1日30~40分学習した日で1.5単元習得しているものの、60~70分学習した日は2.0単元となっています。学習時間が約2倍になっても学習成果は約1.5倍程度と、時間あたりの学習効率が低下していることが分かります。
▽詳しくはこちら
学習効率の実態 1日の学習時間編|atama+ EdTech研究所
学習頻度
問題正解率が高い人(※時間あたり)は、そうではない人に比べて、頻度高く学習していることが判明。同じ総学習時間であれば、1日にまとめて学習するのではなく、複数日にわたってコツコツ学習していく方が良さそうです。
グラフを見ると、2,000~2,500分の総学習時間に到達するまでに、最も問題正解率が高いグループは67日かけています。最も問題正解率の低いグループの39日と比較すると約1.7倍の日数がかかっていますが、その分しっかり学習内容を理解できているため、結果として定着が早いと言えます。
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学習効率の実態 学習頻度編|atama+ EdTech研究所
休憩回数
休憩なく勉強し続けるより、こまめに休憩時間を取った方が学習効率(=時間あたりの問題正解率)が良くなることが分かりました。集中とリフレッシュを上手に使い分けましょう。
調査では、「1日あたりのログイン回数」を休憩時間とみなし、計測を行いました。グラフを見ると、2回以上ログインしている人(=1回以上休憩を挟んでいる人)のほうが、学習効率がよいことが分かります。
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学習効率の実態 1日の休憩編|atama+ EdTech研究所
教科別の効率
1日の学習時間が長くなると学習効率は低くなってしまいますが、その下げ幅は教科によって異なることが判明。数学が最も低下しやすく、社会が最も低下しにくいことが分かりました。1日に複数教科を勉強するときは、「数学>理科>英語>社会」の順番が最も効率が良さそうです。
グラフを見ると、いずれの教科も1日の学習時間が長くなるにつれて学習効率が低下していく傾向が分かります。教科別に見てみると、80-90分学習した場合、数学→理科→英語→社会の順番で学習効率の低下幅が大きく、理系科目ほど長時間学習した際の学習効率が低下する傾向がみられました。
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学習効率の実態 教科別の学習効率編|atama+ EdTech研究所
もちろん人によって合う勉強スタイルは違いますが、傾向を知って上手に取り入れてみてくださいね。
高校受験に向けた勉強って何をすればいいの?
高校受験に必要な学習は、大きく分けると以下の3つです。
①の「基礎を固める」とは、「各教科・各単元の個別の内容を理解している」状態にすることです。例えば、「この日本語を受動態の英文にしなさい」といった単元が明らかな問題があったときに、受動態の文法を思い出せる状態を指します。
②の「問題を解けるようにする」とは、単元が混ざった場合でも、今までの知識を整理して必要に応じて取り出せる状態にすることです。例えば、「この日本語を英文にしなさい」といった単元が明らかでない問題があったときに、適切な英文法を選べる状態を指します。
③の「入試で得点できるようにする」は、最終的に問題に正解できる状態にすることです。例えば、「理由を問われたときには『~から。』という形で答える」といった、解答時の細かいポイントも押さえていきます。志望校の出題傾向が特殊な場合は、この段階で対策します。
3つのうち、最も大切なのは①の基礎固めです。成績停滞のよくあるパターンが、「基礎に抜け漏れがある→応用問題に時間がかかる・解けない」の悪循環にはまってしまうこと。焦らずに基礎固めに時間をかけたほうが、結果的には効率がよいと言えます。基礎をしっかり固めるには、「基礎の抜け漏れの把握→目標・計画策定→実行(勉強)」のサイクルを愚直に回すのが近道です。
とはいえ、基礎が身についていない箇所を自分で正確に見つけ、日々の学習を計画するのは至難の業。自分でも上記のサイクルを意識しつつ、学校の先生や塾の先生、市販の教材などを上手く頼れると良いですね。
偏差値別の大まかな逆算スケジュール
ここまで高校受験に必要な学習内容を解説しましたが、スケジュールは志望校の偏差値によって異なります。基本的には、中学全範囲の基礎固めを中3の12月までに完了することが理想です。学校では12月までに中学範囲の授業が終わらない可能性が高いため、中3の夏休み明けから先取り学習を始めましょう。公立の上位校・難関校を受験する場合は、以下の図のようにスケジュールを前倒ししましょう。中1・中2の段階では、無理な先取りの必要はありません。その学年の学習内容を抜け漏れなく理解することに注力しましょう。
atama+ オンライン塾が効率的な勉強をサポート
改めて見てみると、高校受験に向けて考えることは色々ありますよね。1人で上手くこなすのは大人でも相当難しいため、学校や塾の知見を活用したり、サポートを受けることもぜひ検討してみてください。前の章でも解説したように、受験勉強で最も大切なのは「基礎固め」です。「基礎の抜け漏れを見つけ出して克服する」をどれだけ効率よく進めるかが、高校受験の鍵になります。
その「基礎固め」に特化している塾が、atama+ オンライン塾です。atama+ オンライン塾では、自分の「基礎の抜け漏れ」を正確に見つけ出し、克服することができます。その秘密は、AI教材「atama+」による「診断→講義→演習」の学習サイクル。基礎が抜けている箇所をAIが診断し、克服するための個別最適なカリキュラムを組んでくれるので、確実に・効率的に基礎を固めることができます。
カリキュラムが決まっている集団授業形式の場合、自分の理解度をチェックするタイミングが少なかったり、自分の苦手単元に時間をかけられなかったりと、「基礎固め」という観点では非効率な時間が発生することも。部活、学校イベント、趣味、習い事、友人関係…と忙しい中学生だからこそ、できるだけ無駄なく学習したいですよね。
ここからは、atama+オンライン塾の4つの得意分野について、詳しくご紹介します。
- スタディトレーナーによる受験逆算のスケジュール管理
- AIによる学力の診断
- 苦手克服に特化した「自分専用カリキュラム」
- 小さく学べるオリジナル教材
スタディトレーナーによる受験逆算のスケジュール管理
atama+オンライン塾では、一人ひとりの学習をスタディトレーナー(担任)がサポート。学習計画を支え、進捗をチェックします。現在の学力と志望校にあわせて個別にスケジュールを作成するため、着実に学習を進められます。基本的に専任のスタディートレーナーが担当しますが、ご要望があった場合は交代も可能です。もちろん、部活や定期テストなど学生生活への配慮、調整も万全。モチベーションを保って最後まで走り切れるよう、柔軟かつ力強く伴走します。
AIによる学力診断
atama+では、まずはAIがあなたの得意・苦手を診断。今苦手な単元だけでなく、「苦手になっている原因」まで診断できるのがポイントです。今の苦手単元は、「過去に習った単元の理解不足」が原因となっていることがほとんど。例えば、アルファベットが書けなければ英文も読めないですし、足し算引き算ができなければ数学の問題は解けません。atama+の学習データからは、高校1年生の3人に2人が、中学で習った範囲が原因で高校範囲が分からなくなっていたと判明しています。
そのため、atama+では各教科・各単元毎にこまめに診断を行い、理解の抜け漏れを発見します。
苦手克服に特化した「自分専用カリキュラム」
診断結果をもとに、あなたに最適なカリキュラムをAIが作成します。得意・苦手分野は人それぞれ。基礎を固めるためには、苦手分野を手厚く丁寧に学習したいところです。atama+では、苦手の原因である「過去に習った単元の理解不足」を埋められるよう、自分専用のカリキュラムが組まれます。得意分野は、無駄に時間をかけすぎないよう要点に絞って出題。あわせて、不定期で復習問題が出題されるなど、知識を定着させる工夫もたくさん用意しています。
小さく学べるオリジナル教材
通常の塾では1回60分程度の授業を受けるところ、atama+では単元を細かく分割。1ターンが短時間で終わるので、集中力が切れることなく、サクサク学べます。atama+の講義動画は、平均4分とコンパクト。勉強しやすさをとことん考えた構成です。また、スマホでも見られるため、スキマ時間にもピッタリ。演習問題は、3段階の難易度で収録。理解度や目標にあわせて常に最適な問題を選ぶので、同じ勉強量でも効果が大きく違います。
高校受験は、人生のひとつのターニングポイント。一人ひとりにとって納得のいく結果になるよう、atama+ オンライン塾は全力でサポートします。
資料請求はもちろん、個別の無料体験なども行っているため、「もう少し詳しく知りたい」「まずは話だけでも聞いてみたい」という方は、下記のボタンよりお気軽にお問合せください。
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